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コロナ禍の面会制限の現状と今後の希望。元MSWが考えます。

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社会情勢的に面会が叶わないご家族が多いことと存じます。面会体制の整備状況や、直接面会は出来るようになるのか、面会体制のさらなる整備に向けて出来ることなどをお伝えして参ります。それでは参りましょう!

目次

病院入院中の方との面会事情

病院入院中の方との面会事情

COVID-19が猛威をふるい始める前。
私たちは、面会時間内に病院に行けば面会することができました。
今は大体の病院がこんな感じだと思います。

  • 原則面会禁止
  • 主治医の許可があった場合のみ入館可能(手術・病状説明・看取り等)
  • 荷物の持ち込みの際は1人だけ
  • 子どもは入館不可
  • 熱がある方、2週間以内に〇〇へ行った方は入館不可

厳しいところはもっと厳しいかもしれません。
ホント書いてるだけで泣けてくる。

各病院の対応

初期の頃と比較すると、療養型病院を中心にオンライン面会の体制が整ってきている印象です。

オンライン面会の体制を充実させましたという営業もよく頂きました。(初期の頃はオンラインの体制も整っておらず、終末期の方を中心に転院せず在宅療養にする方も多くいらっしゃいました。)療養型病院の体制の整備具合は、患者さんの療養の質という点、病院としての生き残りをかけてという点の両方があったと思います。

あくまでも元急性期勤めの私の経験則ですが、1番体制が整っていないのは急性期病院だと思います。

病院の種類については下の記事で説明しています。
ご興味持っていただけた方はぜひご覧ください。

面会制限の弊害

ざっくりですがこんな感じかと思います。

  • 患者さんの認知機能低下
  • 患者さんの様子のイメージが湧かない
  • 治療に向かう気力が湧かない

電話で近況を確認できても、視覚的な情報には勝てません。
今の私であればカルテを読めば、患者さんの何となくのイメージは持てます。でも、最初は出来ませんでした。
同業者ではない家族が、電話だけで患者さんのイメージを持つことはおそらく無理です。

「こんな状態だとは思ってもみなかったんです。」
「直接会えていればこんなことにならなかった。」

退院後早期に再入院となった方のご家族とお話しすると、
こんな言葉を聞くことが増えました。
患者さんのイメージが湧かないということは、退院準備に際して割と致命的です。

スムーズに退院後の生活に移行する為にも面会は必要だと思っています。

元急性期MSW(病院相談員)が考える面会方法の妥協点

多分オンラインが限界。

結論からお伝えすると、おそらくオンラインが限界です。
理由は、「とにかく院内クラスターを起こしたくない。」から。

  • 救急車/新規患者を受けられない分、周辺病院への負荷がかかる。
  • 院内の患者に死亡者が出る場合がある。
  • スタッフで陽性者や濃厚接触者が出ると、予期せぬ人員減が発生する。

私も経験がありますが、クラスター発生時は院内外の対応で心身削られます。
自院が起こしたクラスターです。何を言われても甘んじて受けるしかない。
それでも、信じられないような暴言を吐かれたり、通常あり得ないようなシフトで勤務したりとても大変です。

無くせるリスク要因は可能な限りなくしたい。
それでも、面会の機会は設けたい。
そう考え、個人的には最初にお伝えした結論に至ります。

国はどう考えているのか。

平たく申し上げますとオンライン派です。
施設・病院宛にそう伝えてくれています。環境整備費用の補助もあります。
(Access Deniedと出ますが厚生労働省のPDFに飛べます。)
①介護施設宛て

②病院宛て(16番目に当該の記載があります。)

③それを受けた地方自治体はこんな感じ。

面会環境を整備していく為にできること

病院には、今後のことを考える為、本人と話す時間を作りたいと話を持ちかけてみてください。
「直接話したいけど、無理ならオンラインで。端末の操作を助けてもらえませんか?」とこんな感じです。

狙いは午後の2時過ぎくらいから日勤帯が終わるまで(17時ごろ)。昼食が片付いて病棟が比較的手隙になってきています。マンパワーが1番ある時間帯です。午前よりは午後のほうが手厚い対応を期待できます。

ただ、長い目で見ると、多くの意見をまとめて力のあるところに伝えていく必要もあるかもしれません。よくいう「何人分の意見を〇〇の誰々に届けました。」というアレです。機会を見つけたらそれも併せて有効活用していきましょう。

いかがでしたでしょうか。結論としては、面会は必要で、方法としてはオンラインが限界だろうというところです。「澪さん、うちはこんな対応してるよ!」というお話がありましたらぜひ教えてください。それでは、本日は以上となります。最後までお付き合い頂きありがとうございました!

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この記事を書いた人

当サイト管理者/救急車が来る病院で入院患者さんの退院先の調整をしていました。(脳外・整形・呼吸器内科)/高2〜大2まで祖父母の介護。平成初期生まれ  #ヤングケアラー

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